夏休み特集●美術館に行こう! 

第4回●サントリーミュージアム[天保山]

はじめに

 サントリーミュージアム[天保山]は、大阪港すぐそばの天保山ハーバービレッジの中にある美術館です。 巨大立体映像が楽しめる「IMAXシアター」や、アート&デザインを展示するギャラリー、オリジナルグッズがそろったミュージアムショップがあります。
 天保山ハーバービレッジには、美術館のほかにも、ジンベエザメで有名な海遊館、グルメ・ファッションのマーケットプレース、世界最大級の大観覧車などがあり、またイベント広場では大道芸人のショーも行われ、1日中楽しめます。
 車で行かれる場合は、阪神高速大阪港線・湾岸線天保山出口下車すぐですが、駐車場が離れた場所にあって、そこからシャトルバスでハーバービレッジに向かうことになります。 地下鉄で行かれる場合は、中央線・テクノポート線大阪港駅下車徒歩5分。 大観覧車を目印に進んでください。

国際(笑)ポスターSHOW

 今回ご紹介する展覧会は、絵本原画展ではありません。 “絵本”を足がかりにして、いろいろな芸術に親しんでいただければと思うのですが、いきなり「オルセー美術館展」ではちょっとしきいが高すぎると感じるのも否めません。 まずは軽めの、こんな展覧会はいかがでしょうか。
 一歩街に出ると、そこはポスターで溢れかえっています。 無意味乾燥なポスターが並ぶ中で、ふと笑ってしまうような、そんなポスターを見たことはありませんか? この展覧会では、そのような「笑える」ポスターを集めて、ともすれば忘れがちな笑顔を呼び戻そうというものです。
 会場の手前のレクチャールームでは、この展覧会の構成や展示作品の紹介がスライド映像により10分程度にまとめて解説されています。 作品鑑賞の前にぜひ参加されることをお勧めします。
 会場に足を踏み入れると、そこはユーモアの嵐・嵐・嵐。 思わずほほえんでしまうものあり。 じっくり見て、そこに隠されたユーモアに気づくものあり。 ちょっとアブナイ作品もあります。 圧倒的にフランスのものが多く、さすがユーモアの国とうなずかされます。 日本の画家も負けてはいません。 最後のコーナーでは歌麻呂(だったと思います、記憶が曖昧ですみません)をモチーフにしたポスターの競作があり、その発想の豊かさに驚かされます。 ユーモアを解説するのは野暮ですので、これ以上詳しい説明はしません。 ぜひ会場で「笑い」を確かめてみてください。
 会場出口付近には、出展者への投票所があり、いちばん気に入った作品の作者へ1票を投じることができます。 別に1票投じたからといって、どうなる訳でもない(結果を教えてくれる訳でもない)のですが、これがあることによってこれまでに見た作品を回顧する機会を与えることになるので、このような試みもおもしろいな、と思いました。

おわりに

 会場の中間には、港の眺めの良いスペースが用意されています。 お時間に余裕があるようでしたら、ここでしばらく海を眺めてみるのもいいのではないでしょうか。 また、ミュージアムの途中階から外に出られるようになっていて、そこからも港全体が見渡せます。 日中は暑いですが、日の沈む頃、夕日を眺めに出て見るのもいいかもしれません。

DATA

国際(笑)ポスターSHOW
リトグラフ技術の発達によりポスター技術が花開いてから、まだ100年余の歳月しか経っていません。 しかし、印刷技術の急速な発展はグラフィック・デザインの進歩とともに、沢山のポスター作品を生み出してきました。 中でも20世紀に入ると、情報伝達の手段として「面白いおかしさ」、「ユーモア」、「笑い」をキービジュアルとして使う作家たちが現れてきました。 本展では、現代のグラフィック・デザイン界においてユーモア・ポスターのスタイルを確立したレイモン・サヴィニャックをはじめ、世界中で活躍するグラフィック・デザイナー46名の作品約140点により、明るく笑える楽しいポスターの系譜を辿りながら、ひとつの文化を形成する(笑)ポスターの世界を展観するものです。 21世紀を目前にした今だからこそ、情報が氾濫する現代社会で、ともすれば忘れがちな笑顔をもたらしてくれる、これらの「笑えるポスター」を振り返る絶好の機会と申せましょう。
会期1999年7月7日(水)〜9月5日(日)
休館日月曜休館(7/19,8/9,8/16を除く)
開館時間10:30〜19:30(最終入場は19:00まで)
会場サントリーミュージアム[天保山]ギャラリー
所在地大阪府大阪市港区海岸通1−5−10
TEL06-6577-0001
観覧料大人1000円、高・大学生700円、小・中学生400円


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